はだ産婦人科クリニック【札幌市/西区・手稲区】無痛分娩にも対応

産科・婦人科・小児科(新生児)・麻酔科

羽田さん通信

職員募集してますが・・・昨今医療人材事情

2025年06月26日 | 未分類 | 

2025年6月25日 水 晴れ

初夏の札幌。のはずですが、日中の気温は30度に達し、真夏の暑さが続いています。暑いけど、山の緑は深く、空の青さとのコントラストで、キレイな景色を作り出し、梅雨時の本州とは違い、北海道のいい季節です。

さて、6月も後半に差し掛かり、今年一番出産予定の少ない月だったのですが、少しずつ忙しくなってきました。1週間に8件前後の出産が続きそうです。

4月に去年まで働いてくれた職員数人が、それぞれの事情でそれぞれの道に向かって当院を離れて行き、今助産師。看護師は欠員状態で診療しています。ナーススタッフだけでなく、看護助手でも人事異動があって、院内すべての職種で1~2名の人材募集を行っている現状です。

最近、医療事務や看護助手さんでは当院で働きたいと、希望してくれる応募者の方が何人かいてくれて、お会いしているのですが、ナース部門にはなかなか応募がありません。ただ、看護師の人材派遣会社から、「貴院で就職希望の助産師さんを紹介します」とか、「看護師採用しませんか」というFaxがほぼ毎日、多い日には2~3件の紹介状が送られてきます。当院としては、全く契約も依頼していない人材派遣会社からです。

その紹介状には、紹介したいナースの、年齢や、住所、これまでの勤務経歴(総合病院▽科〇年、診療所▽科〇年・・・)といった具合に、結構事細かに名前以外の情報を書いてきます。

たまに、お!どんな人かな?なんて思うものも目にするのですが・・・

しかし、よく見てみると、「看護師と採用したら、契約金は年収の30%」いただきますといった内容。(2週間勤めたら返金しませんとも)中堅ナースで月給30万円としたら契約金だけで120万円!? しかも、病院経営者界隈で常に話されている話としては、せっかく人材派遣会社を通じて高い契約金を払って採用しても、やる気のある優秀な人材に当たれば「幸運」で、多くの場合、長続きせず、また同じ人材派遣会社を使ってほかの病院を探しに行くナースも少なくないとか。ひどい人材派遣会社は、採用したあと数か月して、「紹介した病院はどうですか?合わなかったら次の職場も探しますよ」みたいな誘いがきたナースもいたという話も。更に、就職が決まったら「祝い金」みたいなお小遣いも用意して、看護師に何度も自分とこ使って病院探ししてもらおうという姑息な手段を使う悪徳業者もいるから気を付けなと教えてくれた友人もいます。派遣会社にしたら、紹介先の病院からの契約金が大きな収入になって、看護師は収入を得るためのただのコマ的な扱いなんでしょうかね。

中堅病院を経営していると、どうしても看護師の数が、診療報酬(病院の入院の基本料みたいな料金)を決めるのに大きなウェイトを占めていて、派遣会社を使いたくなくても使わざるを得ないところもあり、大変そうです。

なので、人材派遣会社さんからはいくら紹介や推薦があっても、僕が使うことはないというのが実情。病院経営してる医者の裏話としても、派遣会社を出来るだけ使いたくないというのは、こういった話をもとに、ここ数年で出来上がった常識にもなっていると感じます。

多分、ナースにしたら軽い気持ちで登録した人材派遣会社で、いいとこ紹介してくれたらラッキー!程度の考えなんでしょうが、ホントに働き先を探すなら、直接応募して、面接などで生の声を採用側に伝えて、やる気を見せるのが一番近道だと思います。派遣会社経由で紹介されても、その病院の雰囲気だってわかりにくいし、噂話で働いてみたいなんて感じるより、面接に行ってその病院の上役と話して、雰囲気を感じる方がいいんじゃないかなぁとも思います。

どんな人にも就職や転職って人生の大きな冒険だと思います。失敗もあろうし、反省や後悔もないとは言えません。でもやり直せるのが人生だし仕事でもある。自分の力で頑張って探し、不安に勝って射止めた職場の方が責任をもって組織の力になりやすいところもあるんじゃないかと思います。

募集する側は、できれば長く病院・会社の力になってお付き合いしてくれる、いい人に巡り合いたいと願って職員募集をしているものです。当院も、希望してくれる人が居るのなら、(派遣会社経由ではなく)是非生の声を聴かせていただきたいと願い、お待ちしています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)