はだ産婦人科クリニック【札幌市/西区・手稲区】無痛分娩にも対応

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羽田さん通信

久々帝王切開と もっと久々骨盤位分娩

2026年02月27日 | 未分類 | 

2026年2月27日 金 晴れのち雨

2月終盤金曜日。季節は大雪の真冬から、一気に気温が上昇し、今日は夜には雨が降ってました。雪解けが急に進みそうです。

年度末も近づき、何となくあわただしい季節がやってまいりました。

当院の春の人事異動は、転勤の旦那さんについていくので退職してしまう助産師1名と家族の環境変化に合わせて次の職種に転職を考えた事務の1名。小さい施設の大変なところは今まで頼りにしていた少数精鋭のスタッフに欠員が出ると、なかなか補充が追い付かないところ・・・( ;∀;)4月から1名の助産師さんは来てくれることが決まっているけど、事務職員は大募集中です。どなたか志のある方ご応募いただけたら嬉しいです。

そんな年度末間近の2月は明日で最終日なのでたぶん24件。当院としては少な目で、少子化です。

その22件中、久しぶりにあったのが昨日やった帝王切開。今年になって初めてでした。8年前と6年前に当院で2回帝王切開をしている常連さん。3回目の帝王切開ともなると、前回前の手術の影響でおなかの中が癒着していたり、癒着の程度によっては出血が多めになることもあるので「帝王切開は原則3回まで」みたいな産科的暗黙のルールがあります。それだけ気を遣うものなのですが、何とか無事に終了しました。ちょうど年末からだったので2か月ぶりでした。

そしてもう一つ久しぶりに会ったのが骨盤位娩出術。逆子で足とおしりから出産させる方法です。なかなかのびっくりケースでした。

妊婦のKさんは経産婦さんで、プライベートな臍帯血バンクで子供のための血液を貯めたいというご希望もあって、バンクと提携している当院での無痛分娩をご希望してくれたのですが、赤ちゃんが大きめで、血液検査にちょっと異常があって早めの37週真ん中での計画無痛分娩としました。誘発当日の朝病院に来てくれて、子宮口の開きを確認する診察の時に、先週までは頭位(頭から進んでくる姿勢)だったのに何と骨盤位に。更に複殿位と言って足とおしりで正座するみたいな姿勢で降りてきていました。

Kさんご夫婦に本日の誘発方針の下で、考えられる選択肢を提示し、①このまま帝王切開。この場合臍帯血貯血は出来ない可能性もあるかもしれない。②麻酔をしたり緊急事態に備えた準備をしてから胎児外回転術を行う。当院のデータ的には7割はうまくいき頭位分娩にできる可能性がある。経産婦さんならば頭位になれば経膣分娩できる可能性が高い。③このまま骨盤位分娩。さか子のまま分娩にする。分娩時に新生児への負担はやや高く、苦しい時間があったり、骨や関節への外傷の可能性が少し高い特殊な分娩方法であること、を説明しその場で②の外回転術を選択されました。

お昼前に手術室で無痛分娩の時に使う硬膜外麻酔を施行して、赤ちゃんの急変時にはすぐに帝王切開ができる準備をして、いざ外回転術へ。当院の外回転術は個々の患者さんの状況にもよりますが、胎児への外圧を加える施術で、赤ちゃんへの負担もそれなりに大きいので、副院長に心臓の動きを超音波で追いかけてもらいながら、10分以内と時間を決めて行っています。

しかし、右に左に頑張ってもらっても、なかなか回らない(*’ω’*) 10分経過して、時折胎児徐脈も出てきたので赤ちゃんのことを考えたら無理できないと説明し断念しました。本気の外回転はこの2か月で4例目だったけど、やはり7割くらいかな。

そこで再び「選択の時間」。帝王切開を選ぶか骨盤位娩出術を試みるかをご夫婦に考えていただきました。それぞれにリスクがある難しい決断だったと思いますが、ご夫婦が選んだのは「骨盤位分娩」。

そうと決まれば朝に入れた子宮の中の風船を留置したまま陣痛促進剤を開始します、麻酔を入れてしまっているので陣痛は感じない状態でしたが、ここでまたもや事件発生。子宮口が6㎝ほどしか開いていない状況で破水してしまったと緊急呼び出し!😭

逆子の場合へその緒がおしりのほうに降りてきていて、破水と同時に臍帯脱出(へその緒が我先に子宮から膣に出てきてしまう事件)の可能性が高く胎児仮死になって緊急帝王切開というケースが少なくない。しかしKさんは赤ちゃんが元気で悪い兆候はなく、そのまま経膣分娩を狙うことに。念のため緊急事態に備えて最終兵器の先代院長(父)もお願いしていました。昔の産婦人科医って初産婦さんでも骨盤位分娩を成功させるのが珍しくない時代だったので、今の医者とは実績が違うと、骨盤位の時には特に頼りにしています。

破水後、みるみる陣痛は強くなり、麻酔下でも骨盤の骨が押される痛みを訴えるようになり、診察していたら風船が生まれました!ってコール。ついに逆子を引っ張る(牽出術)のタイミングが近づいてきましたが、「逆子は焦らないで待つ!」という鉄則と、雪道の渋滞で父がなかなか到着しないという状況で、踏ん張りたいというけれどもできるだけ逃がして逃がして・・・赤ちゃんは自然に足とおしりが出てきた状況で、Kさんと僕の力を合わせてひと踏ん張り。

ポン!!って音はしなかったと思うけど、聞こえたような・・・それほどきれいに骨盤位分娩できました。うまくいった最大の要因はお母さんの頑張りと、赤ちゃんの心臓がずっと元気だったこと。あとKさんご夫婦の勇気ある決断かな。

久しぶりのびっくり分娩になりましたが母子ともに無事で、元気でよかった(^^♪ 臍帯血も十分蓄えることができて何よりでした。子育ても楽しんで頑張ってくださいね!

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