はだ産婦人科クリニック【札幌市/西区・手稲区】無痛分娩にも対応

産科・婦人科・小児科(新生児)・麻酔科

羽田さん通信

異邦人の出産

2026年10月18日 | 未分類 | 

2026年10月18日 日 晴れ時々曇り

山の紅葉が短くきれいな秋を告げる北海道。手稲の山も御多分に漏れず山頂から色づいてきました。今日の午前中は晴れた青空に一層映えていました。朝晩はちょっと寒いけど、北海道旅行に来るならこの時期もきれいでいいかもしれません(もう少し前でもいいかな?)

札幌市のはずれにある当院、隣町の小樽市との市境までは4㎞ほど。小さな星置川を渡ると小樽市。地域の名前も変わって、石狩振興局(以前は石狩支庁といいました)から後志振興局に変わるポイントでもあります。地政学的にはあと5㎞西の張碓峠が境界みたいになってて小樽市銭函地区の生活圏は札幌市みたいなものだけど。

最近の分娩事情の変化の中で、多くの町で子供を産めた昔とは違って分娩施設の過疎化(減少)が止まらない北海道。その勢いは結構深刻で、小樽市が含まれる後志振興局4305㎞2の中に2か所しか分娩施設がなくなりました。広さだけなら山梨県や富山県に近い面積です。

当院は札幌市で一番西に位置し、つまり後志にも最も近い。なので後志の町から、主に無痛分娩を求めてたくさん来てくれます。これらの町はスキーリゾートで有名になった俱知安町やニセコ町も含まれていて、当院にもヨーロッパやオーストラリアなどの外国人妊婦さんが年間数人ですが出産したいとやってきます。

南米で約2年間、僕が移住者として生活した経験から、外国人が病気になった時、現地の医者はこちらの言葉に合わせて話してくれるなんてことは要求できないし、ましてや外国人お断りなって言われる方が心細い気持ちがしたので、当院では来院した外国人には、日本語ベースでの診療ならば断わらにことにしています。言葉が通じないことでよその病院に転院するのは患者さんが決めればよいことだと思うのですが、日本人って、外国語を話せて、相手に合わせることが「医療の普通」とでも思っているような状況があると思うんですよね。

1か月半くらい前になりますが、まったく日本語が通じないフランスからの妊婦さんが当院で出産されました。

ニセコ地区に住んでいて、日本に来て数か月。まったく日本語は話せなくて、旦那さんの仕事で世界中のリゾート地を数年おきに転勤しているご家族。上の子はベルギーとUAEで出産経験がある経産婦さんでした。

妊娠20週くらいから当院に通院されてきたけど、産科的合併症もいくつかあって、言葉の問題もあるから、当院の日本語ベースのスタンスも説明して、通訳さんが欲しいなら大きい病院がいいですよと説明(通訳はポケトークとつたない英語+スペイン語混じり)。それでも無痛がいいからと当院を指名してくれたので、スタッフとも相談して診させていただきました。

いざ満期10か月に近づいて、胎児は大きいけど子宮の出口が全く熟化してこないので、2-3日がかりの分娩を計画。子宮口を風船で膨らませて、日中だけ陣痛を起こして、子宮口が開いてきたら麻酔をして・・・。いざ分娩は3日目に進んできたと思ったらさすがに経産婦さんで、麻酔をしたら一気に加速してパワフルに元気な赤ちゃんを出産してくれました。

当院のスタッフも、誘発中から出産・産後と、それぞれにできる限りの英語と、Bodylanguegeで意思疎通は何とかとれていたようでした。

退院前に、実は1か月後には東京に移動して、そのあと中東の国にまた転勤するとのこと。産後1か月検診も少し前倒しして計画。

最後に来てくれた産後1か月検診では母児ともに元気に経過している様子。旦那さんからは「Thank you.Here is No1clinick ! 」(in the world?)とお褒めの言葉を頂いて、満足していただいた様で、ホント良かった(^^♪

旅の途中での病院通院。出産という一大事に不安もあったとは思いますが、少しでもお役に立てたのであれば我々にとっても幸せです。子育ても、新天地の生活も元気に頑張ってほしいな~

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